日本映画『新聞記者(2019)』感想・レビュー/本当にタブーに切り込んだ作品なのか

日本映画『新聞記者(2019)』

2020年8月20日、NETFLIXにて視聴。『新聞記者』は2019年公開の日本映画。東京新聞所属・望月衣塑子の完全フィクション作品を原案に脚色したサスペンスフィクションです。

新聞記者を取り扱った映画でいえば、アメリカ映画『スポットライト 世紀のスクープ(2015)』を視聴したことがありました。なので、『新聞記者』も同じような内容かなと決めうって、観る気にならなかったです。ですが、昨日NETFLIXに再加入してのをきっかけについに観てみることにしました。

日本アカデミー賞受賞で賛否あったんですよね。なるべく映画は映画として観るようにしているので、今回は映画としての感想・レビューを書きたいと思います。

あらすじ

東都新聞の記者・吉岡エリカ(シム・ウンギョン)のもとに、医療系大学新設計画に関する極秘情報が匿名FAXで届きます。日本人の父と韓国人の母のもとアメリカで育ち、強い思いを秘めて日本の新聞社で働く彼女は、真相を突き止めるべく調査に乗り出しました。

一方、内閣情報調査室の官僚・杉原(松坂桃李)は、現政権に不都合なニュースをコントロールする任務に葛藤していました。

そんなある日、杉原は尊敬するかつての上司・神崎と久々に再会するが、神崎はその数日後に投身自殺をしてしまいます。

真実に迫ろうともがく吉岡と、政権の暗部に気づき選択を迫られる杉原。そんな2人の人生が交差し、ある事実が明らかになる。。

監督・キャスト

監督:藤井道人

  • 吉岡エリカ:シム・ウンギョン
  • 杉原拓海:松坂桃李
  • 杉原奈津美:本田翼
  • 倉持大輔:岡山天音
  • 関戸保:郭智博
  • 河合真人:長田成哉
  • 神崎千佳:宮野陽名
  • 都築亮一:高橋努
  • 神崎伸子:西田尚美
  • 神崎俊尚:高橋和也
  • 陣野和正:北村有起哉
  • 多田智也:田中哲司

感想・レビュー

あくまで「映画」として面白い

僕は映画『新聞記者』をフィクションとして、映画として楽しむことができました。

題材となっている問題が明らかに現実で起こった事件であるため、フィクションを超えたドキュメンタリー映画のように感じるかもしれません。制作側の意図は分かりませんが、実際に日本で起こっている問題であることを暗示しているように思えました。(暗示との言えないくらい露骨ですが)

しかし、この映画で描かれているものをフィクションとして描こうとしているという意図も少し感じました。というのも、内閣情報調査室がたびたび作中に登場するのですが、部屋がずっと暗いんですよね(笑)。明らかに「内閣情報調査室=悪者」ということをエンタメチックに表現していると思いました。分かりやすく「ヒーロー=吉岡(シム・ウンギョン)・杉原(松坂桃李)」、「ヴィラン=内閣情報調査室、国家」となっていたのでワクワクしながら観ることができました。

そこまでタブーでもないのかな

「国家が抱える闇」「日本のタブー」に切り込んだ革命的な映画だという評価をされていますが、そこまで切り込んでいるとも思えませんでした。だってメディアへの圧力なんてまああるでしょ。SNSのねつ造だって誰でも思いつく手法だと思うし。

ジャーナリストが闇に切り込むということでは、アメリカ映画『スポットライト 世紀のスクープ(2015)』のほうが切り込んでいたと思います。

こちらは、カトリック教会の権威にひるまず、ある神父による性的虐待事件をすっぱ抜いたという実話を元にした作品です。これに比べると切り込みが浅いかな。日本のエンタメ作品で取り扱うことができるタブーの最大限が『新聞記者』であるならば少し残念ですね。もっとタブーに触れられるようになってほしい。

最後に

『新聞記者』をタブーに切り込んだ映画であると評価するには、あまりにエンタメすぎると思います。映画として面白いだけだと私は評価しています。

ストーリーがシンプルに面白いのでぜひご覧ください。

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