日本映画『七つの会議(20119)』
2020年8月19日に、Amazon Prime Videoにて視聴。
率直な感想は、バカおもれーでした。原作は、『半沢直樹』シリーズや『下町ロケット』シリーズでおなじみの池井戸潤さんの『七つの会議』。2011年5月から2012年5月まで『日本経済新聞電子版』に連載され、単行本化の際に1話を加筆し、8話構成の連作短編集として、2012年11月5日に日本経済新聞出版社より刊行されたものです。
2013年にNHKでテレビドラマ化しているみたいですね。そっち観たことないので見る機会あれば見てみようかなと思います。
映画を観てから感想レビューを見てもらえれば幸いですが、なるべくネタバレがないように記述したので今見てもらっても構わないです。
あらすじ
日本を代表する大企業ゼノックス。その子会社である中堅電機メーカー東京建電を舞台に、物語は幕を開ける。
東京建電の営業一課で係長を務めている八角民夫(野村萬斎)がメインキャラクター。最低限のノルマしかこなさず、会議も出席するだけとして居眠りをしてしまうという姿勢です。そんな八角は、トップセールスマンの課長の坂戸宣彦(片岡愛之助)に責められるが、意に介することなく気ままに過ごしていました。
営業部長の北川誠(香川照之)による厳格な結果主義のもとで部員たちが疲弊する中、突如として八角がパワハラで坂戸を訴え、彼に異動処分が下される。そして常に2番手だった原島万二(及川光博)が新課長に着任する。そこには想像を絶する秘密と闇が隠されていた。。
といったところから物語が始まります。ネタバレあると面白さが減ってしまう映画だと思うのであらすじはここまでで。
キャスト
- 八角民夫:野村萬斎
- 北川誠:香川照之
- 原島万二:及川光博
- 坂戸宣彦:片岡愛之助
- 三沢逸郎:音尾琢真
- 新田雄介:藤森慎吾(オリエンタルラジオ)
- 浜本優衣:朝倉あき
- 佐野健一郎:岡田浩暉
- 田部:木下ほうか
- 淑子:吉田羊
- 三沢奈々子:土屋太鳳
- 奈倉翔平:小泉孝太郎
- 星野:溝端淳平
- 飯山考実:春風亭昇太
- 江木恒彦:立川談春
- 加茂田久司:勝村政信
- 村西京助:世良公則
- 梨田元就:鹿賀丈史
- 宮野和広:橋爪功
- 徳山郁夫:北王子欣也
感想・レビュー
七つの大罪との関係
七つの大罪とは
キリスト教の西方教会、おもにカトリック教会における用語。ラテン語や英語での意味は「七つの死に至る罪」だが、「罪」そのものというよりは、人間を罪に導く可能性があると見做されてきた欲望や感情のことを指すもので、日本のカトリック教会では七つの罪源(ななつのざいげん)と訳している。
七つの大罪は以下の7つである。
- 傲慢
- 強欲
- 嫉妬
- 憤怒
- 色欲
- 暴食
- 怠惰
『七つの会議』というタイトルをあえてつけたのは、「七つの大罪」にかけてに違いないと私は考えています。。「七つの大罪」については企業や人間がからむと必然的に描くことになります。しかし、「暴食」に関してはあまり関係ないように思えます。
作中で浜本(朝倉あき)が社内でドーナツを販売するという要素があります。ストーリー上、あったらいいな程度の要素だったんですけれど、あえてドーナツにまつわるストーリーを入れたのは「暴食」という七つの大罪の1つを拾いたかったからではないかと思います。
何のために働くのか
この映画が、改めて「働く」意味について考えるきっかけになりました。『七つの会議』では「何のために働くのか」というテーマを取り扱っていると思います。登場人物それぞれ違った目標を持っていました。大きく分けると2つ。クライアントのため、つまり世の為人の為に仕事をするのか。会社の利益を求めて仕事をするのか。まだ僕は社会に出ていないので分からないのですが、社会人の方々は常にこういったジレンマの中で働かれているのではないかと思います。
自分の中で、「働く」意味を考えてみたのですが、相変わらず自分の中で答えは出せませんでした。
綺麗事としての「働く」意味は、まあ「世の為、人の為」だと思います。意識の高い人間に答えを求めると、「自分の成長の為、キャリアの為」とか返ってきますかね。自分を現実的で利口だと思っている人からは、「お金の為」なんて返ってくるでしょう。
ぜんぶ正解だと思いますが、しっくり来ないんですよね。この文章を書いている今、上記の3つの理由の共通点を考えて見ると、自分「承認欲求」を満たすための手段なのかなと感じました。
他者のために働くことで、人から必要とされている・社会的に必要な人間であると自覚できるので自分を承認できる。
自己成長・キャリアの充実によって、自分の社会における地位向上が可能となり、自他ともに承認を得られる。
お金を稼ぐことで、外に対して数値として自分の能力を誇示することができる。持っているものによって自分の地位を示すことができる。
ここまで書いたけど、やっぱなんか腑に落ちない。けれど『七つの会議』を観たこと改めて考えることができたので良かったです。
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