愛がなんだ
推敲していないので、文章おかしい、意味分からない、誤字脱字結構あるかも。。
U-NEXTでの視聴。
2019年4月19日にテアトル新宿他全国にて公開された日本映画です。当初は全国72館で公開されたが、10代後半〜30代の女性やカップルを中心にSNSや口コミで評判となり、独立系の低予算作品としてはあまり例を見ないロングランヒットを記録。2019年6月時点で152館まで上映館が拡大されました。
予告篇がめちゃくちゃ再生されているので、本編観たことない方でも予告編観たことあるのではないでしょうか。
こちらの映画『愛がなんだ』。結構前に観たのですが、振り返りたくなったので感想・レビュー的なもの作ろうと思いました。
あらすじ
テルコ(岸井ゆきの)は、マモルに一目ぼれした5カ月前から、生活の中心はマモルになってしまいました。マモルが最優先するあまり、仕事を失いかけてたり、友だちから冷ややかな目で見られたりしてしまうなど私生活にも支障をきたすほどに。それでも、とにかくマモル一筋の毎日を送っていました。
しかし、そんなテルコの熱い思いとは裏腹に、マモルはテルコにまったく恋愛感情がなく、マモルにとってテルコは単なる都合のいい女でしかありませんでした。そんな中、ある日テルコがマモルの部屋に泊まったことをきっかけに、2人は急接近したかと思いきや。。この辺であらすじを書くのは止めておきます。
簡単にまとめると
「成田凌に片想いする28歳女性の物語」
です。こうまとめてみると、一見中身がないクソ恋愛映画に思えます。が、よく考えてみてください。28歳女性がイケメンに片想いして、追いかけて苦悩する物語。こんなに山あり谷ありな物語は他にないでしょう。
この物語には、「恋愛の共感できるもの・「恋愛の本質」・「自己肯定感の低さが起こす問題」・「主観・客観」など様々な要素が含まれており、観終わった後、黙って何か考え事をしたくなると思います。
キャスト・監督
監督は、今泉力哉さん。恋愛映画を担当されることが多い監督さんです。しかし、THE恋愛映画ではなく、新しいもの、けど恋愛の本質をとらえた映画が多いです。恋愛って決してきれいなものだけではないよね。ダメな恋愛だってあるよねって風な映画が見たい方は今泉さんの作品あさってみてください。
主要なキャストは以下の通りです。
- 山田テルコ:岸井ゆきの
- 田中マモル:成田凌
- 坂本葉子:深川麻衣
- ナカハラ:若葉竜也
- 塚越すみれ:江口のりこ

感想・レビュー
恋愛の本質
何が素晴らしいかというと、恋愛のキレイな部分を全然見せてくれないんですよね。人を想うと、人間はおかしくなります。周りが見えず、自分よりも相手を優先してしまう。そういった恋愛における人間のおかしい部分を見せてくれます。
「好き」って何なんでしょうね。純愛なんてあるとは思いません。他人は所詮自分を写す鏡でしかないと思っています。他者に好意を寄せている、追いかけている自分のことをかわいらしく思えるだけだと思っています。相手に100%向かう気持ちなんてない。相手に気持ちを向け、その跳ね返りを求めているだけではないのでしょうか。。
また、恋愛には「執着」が存在します。取り返しがつかない。後戻りはできない。そんな思いから好きな気持ちを諦めることは非常に難しいことです。
自己肯定力の低さ
テルコに共感できるか・できないかがきっぱり別れるのではないかと思います。一概には言えませんが、自己肯定力ができないほど、テルコに共感できるのではないかと思います。
自分で自分を認めてあげられない分、他者からの承認を求めてしまいます。テルコも自分の生活や仕事に自身が持てず、マモルを愛している自分しか認めてあげられない。また、マモルからいつか承認されたいために長い間マモルにこだわっているのではないかと思います。
誰かに好意を持った時だけではなく、誰かに好意を持たれた時も自己肯定力の低さはマイナスに働くのではないかと考えています。マモルもマモルで自己肯定力が低く、テルコをいいように使って定期的に承認を感じているように思いました。一方でテルコの好意に真摯に向き合うことはできず。。
付き合う前の駆け引きが存在する理由は、早々に好意を伝えられると気持ち悪く感じてしまう可能性があるからだと思います。自己肯定力が低い人だと、「こんな私を好きになるなんてありえない」と心の中で思ってしまいます。なので、お互い意識し合うまで好意を伝えにくいのかも。。
ナカハラ(客観視)
『愛がなんだ』におけるナカハラの存在感は大きいです。ナカハラは坂本葉子に対して好意を持っています。「テルコ→マモル」=「ナカハラ→坂本葉子」です。
自分の状況を客観視できていないテルコが唯一客観視するための存在となっています。外野から見れば、異常なことに気づけるのに内に入れば気づけない。
さいごに
2019年に公開された日本映画では、個人的TOP10には入るであろう名作となっております。ここには記述していないのですが、「象」が作中に何度か現れます。この「象」にどんな意味が含まれているのかを考えながらご覧ください。
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