ホラー苦手が映画『ミッドサマー』観た感想。【同調・依存・他文化への拒否感】

noteに投稿した記事をそのまま載せています。

『ミッドサマー』を2月27日に観に行った。京都では2つの映画館でしか上映されておらず、行こうか迷っていた。けれど『ジュディ 虹の彼方に』の試写会が京都の二条にある映画館で行われるということで次いでに観ることにした。『ジュディ 虹の彼方に』もまた良い映画だったが今回は、『ミッドサマー』で感想というか、思ったことを記述しようと思う。

予告やネットでのレビュー、友人の感想から非常にビビっていた。R-15指定だから、そりゃまあ何かしら怖いんだろうとは予想できる。けれど僕はホラー映画などに免疫がない。ゾンビ映画しかまともに観れない性分で、どうしてもホラー映画を観たい場合は10秒スキップや早送りをしてストーリーだけを楽しむようにしている。これくらいホラーが苦手だった。

結果から言うと『ミッドサマー』はホラー映画というよりはスリラー映画の方が正しい表現だと思う。レビューなどを見ていると、恋愛映画だという表現も見られる。恋愛映画というのはあまりよく分からない。確かに序盤は男女の倦怠期に触れられていたり、ストーリーが進んでも、メインの男女をよく取り上げていた。けど恋愛映画か?皮肉で言ってるなら分かるが。。「男女」と言うよりも僕は「人間」を描いた作品だと思う。そういう意味ではヒューマンドラマ映画という表現をしたい。

『ミッドサマー』レビュー

あらすじ

観ていない用に

2019年アメリカ, スウェーデン映画。美しい森に湖やノーベル賞授賞式などで知られるスウェーデンは、社会福祉が充実し、平均年齢も高く豊かな国です。そんなスウェーデンで90年に一度の伝統的行事が行われるという話があります。大学で民族学を専攻する学生たちが論文を書くため、そして楽しい祭りのようなイベントがあると聞き、スウェーデンを訪れます。しかしその行事はスウェーデンが貧しかった頃からの恐ろしい儀式であり、学生たちは何も知らずに恐怖体験に巻き込まれます。『ミッドサマー』はスウェーデンを舞台に不可解な宗教儀式を描いたホラー映画で、『ヘレディタリー/継承』のアリ・アスターが監督で約2時間半の長い映画ですが、学生たちの運命に時間を忘れてしまいます。

感想

今回はあえて腐った見方をした結果のレビューを書こうと思う。正直な感想を言えば、「すっごく変な気持ちになりました」くらいしか出てこない。きちんとそれっぽく仕上げてみた。

僕が感じたキーワードは、「同調圧力」「他への依存」「他文化への拒否反応」。

同調圧力

まず「同調圧力」。これは最初に感じたキーワードだ。ホルガ村に漂う異様な雰囲気。カルト集団では同調を求められる空気感があるのだと思った。日本人に限らず人間は他の人間と異なる行動をすることに恐怖感を覚える動物だと思う。「いや、俺は人と違う。我が道を貫くぞ」と言っている奴も例外ではないと考えている。彼らはその恐怖感に快感を覚えているのだと思う。

「同調圧力」に抗うにはどうすればいいか。分からない。おかしいと思えば、何も発さない、アクションを起こさないのがいいのかもしれない。人間の脳は騙されやすいらしい。自分の嘘の発言も発せば、本当にそう思っていると錯覚してしまう。なので「無」を貫くのがいいのかもしれない。

他への依存

次に「他への依存」。これはダニーが恋人であるクリスチャンに依存しているところから物語は語られていることでまず表されている。それとホルガ村に住む人々はホルガの伝統に依存している。そしてラストのシーンからもダニーが新しい依存先を見つけたことへの喜びを感じていると捉えることができる。

依存も、人間は抗うことのできない習性だと思う。依存するものとしては、宗教と他人という選択肢がまず挙げられる。日本人は確固たる信仰を持っている方が少ない。だから何か依存先を見つけなれば世の中はあまりに行きづらくなると思う。僕の場合、他人への依存は少し迷惑ではないかと思って、モノに依存するようにしている。洋服、映画、ドラマ、音楽、ラジオ、テレビなどなど。そうしないとあまりに酷な世の中を直視するのは辛いと思う。

何かに依存することは仕方ない。気をつけないといけないことは、依存を自覚することだと思う。無自覚な依存は、依存先の存在に殺されてしまう。例えばアイドルに依存する場合、上手く付き合えば自分の人生を豊かにしてくれると思う。けれど無自覚に依存していると自分の人生を犠牲にしてまでも投資活動を行ってしまうようになる。上手く依存する方法を考えるべきだ。

他文化への拒否反応

最後は「他文化への拒否反応」。ホルガ村の人が犠牲になることを厭わない伝統は、私たちからすれば異常でクレイジーなことだと思う。けれどホルガ村では当たり前である。多様化多様化と騒ぐ人たちはこういう異常な文化も受け入れなければならない。

ホルガ村には72歳までしか生きてはいけない、という伝統がある。72歳を超えると崖から飛び降りて自分の命を絶たなければならない。私たちの文化から見れば意味がわからないが、ホルガ村からすれば72歳を超えてから老いた身体で生きされることの方が異常なことになる。

グローバル化が進んで他文化を受け入れることを強要される時代になった。他文化を拒否することも一つも権利のはずなのに、否定は否定されてしまう。ただ100%他文化を受け入れるなんて、国際的なルールを作らない限り、無理な話だと思う。ダイバーシティを提唱する奴は綺麗な部分しか見えていない。汚い部分もこみで意見するべきだと考える。

観てほしい

ただ気持ち悪い映画ではないので、是非観てほしい。カメラワークや音楽、小道具、衣装が最高なので映像作品としても非常に質の高い映画だと思う。

特に僕はカメラワークがとてもユニークだと思った。20歳のただの学生なのでそれほど映画を観てきたわけではないが、『ミッドサマー』のカメラワークは初めて体験する技法だった。一番驚いた撮り方は、逆さまにするというもの。ちょうどホルガ村に車で向かう途中にカメラが逆さまになり空が下にくるようになった。空に落ちてしまうそうになる嫌な浮遊感を覚えた。ホルガ村の異質さを非常に引き立ててくれる表現だと思う。

アリ・アスターは、長編作品がこれで2作目で(短編は何本か撮っているらしい)、1作目は『ヘレディタリー/継承』でした。こちらも「直近50年のホラー映画の中の最高傑作」「21世紀最高のホラー映画」と評されているようなのでこちらも要チェックだ。ホラーは苦手だけど、我慢してみてみようと思う。

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